トップページ
詩
詩の礫
7月の15篇の詩
詩2015
エッセイ
ほんだなのまえではなしませんか
本棚の前でお会いしましょう
小さな窓を探して
いっしょに詩集を開きませんか~「毎日新聞」時評より~
エッセイ2014
エッセイ2013
エッセイ2012
ショートコラム
詩の読本
翻訳
Japanese
English
ムービー
こえのつぶて
プロフィール
facebook
twitter
検索:
生きることに疲れてしまったのなら 椅子の背にもたれかかって 自分が生まれる前の時代の はるかな異国の街の 朝に置かれた一杯の そのコーヒーの香りを 思ってみるといい
(No Ratings Yet)
読み込み中...
2017.06.08更新
トップページ
>
twitterの記録
> 生きることに疲れてしまったのなら 椅子の背にもたれかかって 自分が生まれる前の時代の はるかな異国の街の 朝に置かれた一杯の そのコーヒーの香りを 思ってみるといい
わたしは忘れられてしまった白い傘です 座席の手すりに置かれているまま わたしたちのふるさとは どこなのでしょう みんなでそこへと 本当は 帰りたいのに みんな なすすべもなく 丁寧に折られて 畳まれて わたしと同じく 置き去りにされて 列車に揺られて
夕焼けも 雲も 歩道橋も 自転車も 電信柱も 空飛ぶ飛行機も 街の影も ぼくよりも少し 背の低い きみも みな 素敵な 腕時計をしています どれも 一分ぐらい 遅れています そんなとき 六月は 暮れかかります