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あなたが ふと ほほえんでくれると 辛いことがあったとしても 世界がたちまちに 味方についてくれたような 気持ちになります だから あなたに ほほえんでほしい わたしも あなたに たくさん ほほえみたい
詩の橋を渡って:「損得」に縛られない仕事=和合亮一(詩人) – 毎日新聞
あらためて 生きていこうと願う わたしと出会っている そんなときを数えて 差し引かずに あなたとこの時代を 生きていきたい やりきれなさを となりにおいて
あなたを 励ましたい そんなとき さあっと 風が吹いてくるような 気分になります 足のうらに 陽ざしが あたります 跳んでいます あなたと わたしの 心の 青い空を
誰もいない街並みを ふと一人で歩くときがあるだろう たまらなく寂しい人影を ああ これは私なのだと思うことも どんなときも はるかな町で きみと歩いている人がいる
拳を握りしめたい そんなときがあるだろう 笑い飛ばして 空を眺める そんなときもあるだろう 手を握らなくては 涙が止まらないときも 歩き出さなくてはいけないと 心に決めるときも どんなときも はるかな町で きみを 分かってくれる人がいる
こもれびが 心の中を 明るく 染めているみたいに 語り続けよう 言葉と沈黙の間を 静かに渡っていきながら どんなときも はるかな町で きみを 想ってくれる人がいる
朝の4時に起きる 練習をしている 近くの工場の煙が もくもくと 真っ白に あがっている ああ あそこに仲間がいる
見失って 途方に暮れて 立ち止まって 振り向く 引き返して みるしかない 元に来た道を 閉ざされていない 道とは 後ろに あるのかもしれない
悲しみの裏に ずっと うす暗い窓があって たったいま そっと 火が 灯った それが分かる あなたと 見つめたから
小石に かくれて 沢蟹が一匹 秋の水の ほんとうの 冷たさを 味わうようにして それが あなたの 心です
さびしさは 揺れる ススキの穂と その影
バンソーコーを 探している 見つからない クスリ箱にも 引き出しにも かばんの底にも ああ きみが もう 貼って くれていた 心の どこかに
心に傷があって そのまま それを 縫い合わせられなくて 雲と雲との間を 見つめている 風が吹いている ああ いつか 晴れ間は やって来るのかもしれない
靴のひもが ほどけてしまって 結び直すこともしないで そのまま歩いて 駅の雑踏で 悲しくなって 声をあげて 泣いてしまうのを 我慢して 心を決めて 立ち止まり かがみこんで ひもを結んで いつもの 電車に乗ろう
わたしたちの心に 寄る辺はあるか ほんとうにそれは 故郷なのだろうか 大地に裸足で 立とうとせずに 足の裏の痛みを 知ることが出来るだろうか
石ころが こつこつと 話しかけてくる あなたの悲しみは そのままに 怒りは そのままに 寂しさは そのままに 拳や 涙や うつむく日々は みな 明日の あなたを 目覚めさせる 迷わずに 小さな 石ころの 転がるままに
選ぶことは 人生を選ぶこと 選ばないことは 人生を選ばないこと 選ぶのは苦しい 選ばないのは 情けない
投票率の低さに 心が折れそうになる 私たちである 折るしかない 心の折れ目から 始めるしか あるまい
夕暮れ 後ろをついてくる 犬がいて あまりにも 寂しそうだから 僕も一緒に 追いかけて いくことにしました 僕のことを
そんなに強がることはない 大きな木でも 小さな木でも もたれかかるといい どんなに遠く離れていても ここが きみのふるさと しばらく 涙を流すといい
わたしの手の中にしか わたしの夢はない あなたの手の中にしか あなたの夢はない あなたの種子はない あなたの足元にしか あなたを育てる大地はない 水のささやきは あなたにしか聞こえない
あなたの心が 雨に打たれています 傘にいれてあげなくて いいのですか
「生きる」「夜明けから日暮れまで」福島県立橘高校音楽部創立120周年記念演奏会(ハイレゾ音源録画) https://youtu.be/-DbX8BtogHU @YouTubeさんから
きみが ポケットの中に 仕舞おうと している地図は 僕が あの日に 無くしたものだ その裏側に 書き留めて おいてほしいんだ 二文字を 「故郷」と
「こわかったね ぜったい わすれないからね どうか こわい思いが なくなりますように」 たくさんの人の 眠りの中に 母から子への手紙は 置かれてあります 秋の 浜辺 青い帽子の 隣に
静かに まぶたを閉じる 懐かしい 昨日があって 慌てて 目を開いて 季節だけが過ぎて ずっと まばたきをして 生きていく
あなたの心が 雨に打たれています 傘にいれてあげなくて いいのですか
秋に 雨が降ると 一粒ずつ 濡れてしまう かけがえのない 一つ 一つが だから 傘をさす
何かが始まるわけでもない 何かが終わるわけでもない そんなふうに決め込まない 何かを終えるのだ 何かを始めるのだ
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