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2018年11月01日

手を洗っても
消えないものがある
タオルで拭いていると
涙をぬぐっている
気持ちになる
かなしみとさびしさ
吸いこまれてゆく
秋の朝の
やわらかな生地に

2018年11月01日

流れ星のしっぽが
たくさんで 
何だか 
つかみ切れない
秋の
夜空に
仕掛けられた
悲しみの仕組みを

2018年11月01日

秋の夕暮れが
真っ赤になって
横断歩道を歩いていた
呼び止めてみると
振り返らずに
そのまま
赤信号に変わった

2018年11月01日

心のなかに
小石が投げ込まれて
誰かが
間違えたのだろうか
知らないふりしているのか
わたしの胸は
小さな波が
広がって
石は真っすぐに
沈む
なんだか
底に
たくさん溜まってきて
そんな重たさを
みんな 
それぞれ
運ぶようにして 
生きている

2018年11月01日

古い木の橋が
心の真ん中にあって
ミシミシと音をたてて
急いで渡ろうとする人があり
壊れてしまう、あぶない…
叫んでいる
優しく渡る人があって
ありがとう…
いつも呟いているのだけれど
ミシミシ

2018年11月01日

電車の中で
小さな蛾が飛んでいて
いろいろな人の足にとまり
みんなで
足払いしている
あれは誰だ
誰でもないし
あるいは
みんなだ

2018年11月01日

あまりにも 
長く 深い 
この暗い夜を 
耐えることのできる 
自信がないのです 
負けてしまいそうになるのです 
自分であることに 
心の闇に 
だから 
明かりをともしたいのです 
星を数えたいのです 
あなたと

2018年11月01日

どうか 
休ませてください
鳥たちは疲れ切っています

2018年11月01日

拳を握りしめたいときがあるだろう
笑い飛ばして
空を眺めるときもあるだろう
手を握らなくては
涙が止まらないときも
歩き出さなくてはいけないと 
心に決めるときも

2018年11月01日

どんなときも はるかな町で
きみを想ってくれる人がいる

それは暑い夏の陽射しの下で
ずっと後ろをついてきてくれる影のように
降り続けている雨のように
山の上にそびえ立つ雲のように
真っ赤な風船を運ぶ風のように

2018年11月01日

話せないのなら 
黙って誰かの話に 
耳を傾けるのがいい  
そうして語りはじめよう 
心に浮かぶ雲を
追いかけるように 
風が吹くと胸の中の木が 
緑の葉が揺れるように  
こもれびが気持ちの中を 
明るく染めている 
語りつづけよう 
言葉と沈黙の間を 
静かに渡っていきながら

2018年11月01日

わたしの心を
彫刻してみたい
どんなに指に
傷をこしらえてもいい

2018年10月31日

光のなかで
手のひらを
かざしてみる
自分は何に
触っているのか
風なのか
空なのか
宇宙なのか
手を開いたまま
指先は
ぼうぜん
そのものに
触れている
だから
握ってみる
ことに

2018年10月31日

秋のどこかに
泉があって
汲めどもつきない
水が湧いてきている
どこから
きているのでしょう
それは
許すという
あなたの心から
やって来ています

2018年10月31日

未来の祀りで ともに活動している 福島の街で 熱心に 頑張っている 若手劇団の公演があります 芝居の中には かけがえのない 福島の若者たちの青春があります 私も観に行きます ぜひ 応援を よろしくお願いいたします

2018年10月26日

素晴らしい詩集をありがとうございました

2018年10月25日

体温計を
はさんだまま
秋という季節は
ゆっくりと
背伸びをして
熱は
昨日よりも
ずいぶんと
下がったみたいだね
良かったね
また
風が
冷たくなった

2018年10月25日

コスモスが咲くのは
秋だからではありません
あなたの心が
何かを忘れているからです

コスモスが揺れるのは
風のせいではありません
あなたの心が
ずっと騒がしいからです

コスモスが消えるのは
季節のせいではありません
宇宙の悲しみが
花の影を吸ってしまうからです

2018年10月25日

コスモスが咲くのは
秋だからではありません
あなたの心が
何かを忘れているからです

コスモスが揺れるのは
風のせいではありません
あなたの心が
ずっと騒がしいからです

コスモスが消えるのは
季節のせいではありません
宇宙の悲しみが
花の影を吸ってしまうからです

2018年10月25日

コーヒーカップに
風や光や雨や虹が
入り込んで
口をつけると
遅れるようにして
やさしくて
にがい味わいが
やってくる

2018年10月25日

コーヒーカップに
風や光や雨や虹が
入り込んで
口をつけると
遅れるようにして
やさしくて
にがい味わいが
やってくる

2018年10月25日

ここまで
出かかって 
いるのに
上手く 
口に出来ないとき
それは
やはり
思いつかないのだけれど
いつか
出かけた
モンゴルに近い
はるか
草原にて
背の高い草が
風になびいている
それが分かる

2018年10月25日

ここまで
出かかって 
いるのに
上手く 
口に出来ないとき
それは
やはり
思いつかないのだけれど
いつか
出かけた
モンゴルに近い
はるか
草原にて
背の高い草が
風になびいている
それが分かる

2018年10月25日

秋の線路は
さびしさを伝える
それが通り過ぎた後で
かなしい電車がやって来る
それを見送ると
しばらくして
せつない踏切があがる
そして
北へと向かう
長い影がある

2018年10月25日

秋の線路は
さびしさを伝える
それが通り過ぎた後で
かなしい電車がやって来る
それを見送ると
しばらくして
せつない踏切があがる
そして
北へと向かう
長い影がある

2018年10月24日

さて
パスタを
食べることにしよう
秋の雲や鳥や光や
言葉や涙や
微笑みや
それらを混ぜ合わせて
緑の思想をふりかけて
風の音を
添えたものを

2018年10月24日

さて
パスタを
食べることにしよう
秋の雲や鳥や光や
言葉や涙や
微笑みや
それらを混ぜ合わせて
緑の思想をふりかけて
風の音を
添えたものを

2018年10月24日

秋の駅で
リュックサックに
本を背負う人
着替えを背負う人
お土産を背負う人
絶望を背負う人
さびしさを背負う人
おかしみを背負う人
怒りを背負う人
明日を背負う人
雑踏ですれ違い
目が合い
背負いなおして
目配せする

と人

2018年10月24日

秋の駅で
リュックサックに
本を背負う人
着替えを背負う人
お土産を背負う人
絶望を背負う人
さびしさを背負う人
おかしみを背負う人
怒りを背負う人
明日を背負う人
雑踏ですれ違い
目が合い
背負いなおして
目配せする

と人

2018年10月23日

秋のどこかに
泉があって
汲めどもつきない
水が湧いてきている
どこから
きているのでしょう
それは
許すという
あなたの心から
やって来ています