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詩の橋を渡って:「損得」に縛られない仕事=和合亮一(詩人) – 毎日新聞
あらためて 生きていこうと願う わたしと出会っている そんなときを数えて 差し引かずに あなたとこの時代を 生きていきたい やりきれなさを となりにおいて
あなたを 励ましたい そんなとき さあっと 風が吹いてくるような 気分になります 足のうらに 陽ざしが あたります 跳んでいます あなたと わたしの 心の 青い空を
誰もいない街並みを ふと一人で歩くときがあるだろう たまらなく寂しい人影を ああ これは私なのだと思うことも どんなときも はるかな町で きみと歩いている人がいる
拳を握りしめたい そんなときがあるだろう 笑い飛ばして 空を眺める そんなときもあるだろう 手を握らなくては 涙が止まらないときも 歩き出さなくてはいけないと 心に決めるときも どんなときも はるかな町で きみを 分かってくれる人がいる
こもれびが 心の中を 明るく 染めているみたいに 語り続けよう 言葉と沈黙の間を 静かに渡っていきながら どんなときも はるかな町で きみを 想ってくれる人がいる
朝の4時に起きる 練習をしている 近くの工場の煙が もくもくと 真っ白に あがっている ああ あそこに仲間がいる