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どこに行けば 見つかるのだろうか ふと街を探し回って 靴の底に 秋があることを知った
黙っていると 沈黙は深くなる だから つぶやきはじめる 僕たちのおしゃべりには 終わりがない この世界から 風の音が ひとつも 止まないことと 同じように
秋の終わり 風の足あと 木のざわめき ときどき こもれび 鳥のさえずり しばらく 涙を 流すといい ほら 紅葉の赤が あたたかい
きみと ぼくは 生きる 何のために 内なる 孤独に 勝つために 本当の さびしさを 分かち合う そのために きみと ぼくは 明日 出会う
一段 悲しいことがありすぎて 泣くことすら出来なかった ようやく歳月が経って 一段 悲しむためには 時には 階段が必要 少し 降りていこうか もう少し のぼろうか
[radiko.jp]詩の礫〜和合亮一のアクションポエジィー | RFCラジオ福島 | 2017/11/19/日 | 18:45-18:55 #radiko
やさしくされてしまうと 切なくなる みんな 孤独だから 小さな子どもが 道ばたで泣いている お母さんが 頭を撫でている もっと わたしが 泣いている
その涙が あなたを守ってくれる だから 泣いたほうがいい
一杯のコーヒーで 気持ちが変わることがある 一つの言葉で 心が弾むことが 一つのあいさつで 親しくなることが 一つの感謝で 報われることが きっかけは 一つだけでいい 一つがいい
あなたの 涙だけが 私のことを 分かって 泣いてくれて
ある日 さびしさが 靴をはいて 猫を 追いかけたり 三輪車を 片づけたり ポストに 投函したり 白いボールを 拾ったり 無人の家が ずっと 並んでいる 四つ角の どこかで 靴をぬぐ もっと せつなく なった
やさしさは いつも すぐ 隣にあって 気づかないうちに しだいに 葉を広げて 光に向かって 大きくなっている わたしは みずみずしい その緑の色に いつも はっと させられるのです あなたの ほほえみに
大地に裸足で 立とうとせずに 足の裏の痛みを 知ることが出来るだろうか
終わったと思っているだろ 何も終わっちゃいないんだよ じゃ どうして 静かなんだろうと思うだろ ただ 静かなだけなんだよ
22:00~放送です スマホのアプリ「ivy」にてご覧ください 金菱先生と学生たちの取り組みをぜひ… スカパー! (529ch) 11/18(土)22:00~ 『友心』霊性の震災学~夢のゆりかご~ 被災者が見る幽霊をゼミ生が卒論にして話題になった東北学院大学の金菱清教授のゼミを詩人の和合亮一さんが訪ねる。
こちらは本日 放送となります 【放送のご案内】 スカパー! (529ch) 11/18(土)22:00-22:30 『友心』霊性の震災学~夢のゆりかご~ 被災者が見る幽霊をゼミ生が卒論にして話題になった東北学院大学の金菱清教授のゼミを詩人の和合亮一さんが訪ねる。 制作:HUGMACHINE 無料アプリ「ivy」でも視聴可
番組出演のお知らせです 11/19(日)朝05:10~ フジテレビ テレビ寺子屋『あの日から6年たって思うこと』 玄侑宗久、柳美里、和合亮一 https://tv.yahoo.co.jp/program/36830355/ … … 制作:テレビ静岡 http://www.sut-tv.com/show/terakoya/backnumber/post_411/ … …
久しぶりに 家に戻り あれこれと 片づけをしていた 窓を開け放して 掃除をしていた 風が吹いてきて 背中を 優しく 撫でられた 家が 喜んでいる 涙が 止まらなかった あなたは そう話してくれた 避難してから 六年半が 経った と
ボールペンの インクが切れても 捨てられないのです 生まれ育った 町並みや 笑い合った 友のことや 好きだった 丘のうえの空を なぜだか 思い出すのです もう二度と 出てはこない その インクの 青い色に
ある言葉が 消えたままです わたしの 家の庭には 今もまだ 土の中に 土が 埋められています そして 言葉の中に 言葉が 埋められています 土から 土を 言葉から 言葉を 掘り出すには どうすれば 良いのでしょうか
わたしのさびしさは たくさんの足音にまぎれることはない たくさんの言葉の中にまぎれることはない たくさんの息の中にまぎれることはない たくさんの人の影にまぎれることはない わたしのさびしさは いつもべつのところにある
風が 窓の前で ためらっている 窓を開けて どうぞお入り うつむいて あがりこみ 静かに語り また出かけて行った
心のなかに 知らないうちに 黒い塊が あります お願いが あります 誰かに 探りあてて ほしいのです 石炭のように かっかっと それに 火をともし 真っ赤に 燃えあがらせて ほしいのです 誰かに 強い炎を 宿して ほしい
発車して しまいそうな バスをめがけて 懸命に走っている 若者がいる それぞれに その姿を 見つめている 朝の道を歩く 私たち いつもより 遅れてしまったらしい どうか 間に合うといい たったいま 強く祈る いっそのこと みんなで 乗って しまいたくなる
夢を語る あなたの となりで 耳を 傾けている 時間が 好きです あたりまえだけど 口にされなくなって しまったら すぐに あなたの夢では なくなってしまう だから 聴いている あなたの 熱い声と姿が わたしを 励ましている
小さな男の子が 機内の椅子に もたれて 眠っています おりこうさん そんなまなざしで 微笑ましく みんなは 見つめている 窓の外の 青い空と 白い雲が やさしく 笑っているみたい 風がどこまでも はるかな白い世界を 静かに歩いている 夢の中に 私たちはいるのです
機内のテーブルにて 五線譜を広げて 作曲をしている 若者がいた 白い譜面を見つめたり ペンを動かしたり 窓の外の白い雲を 眼の下に眺めてみたり どんな旋律が 頭の中を 流れているのだろう 心に浮かんでいる 白い雲を追うようにして 音楽は はるかかなたから やってくるのでしょうか
子どもたちの 頑張っている姿を見ると 大人たちは励まされる ものなのです だからというわけでは ないけれど 子どもたちの ひたむきな姿を 応援したくて いつも つい 頑張れ と 大人たちは 口にしてしまいます それは そのまま 自分たちにも 言葉を 向けているのかも しれませんね
一杯の水には すごい力があるのだ 口にふくむということは そのまま 自然がもたらす 巨大な何かを 飲みこもうとすることであり それにより 水分に付与された 一つの宇宙の 生来の意味のただなかに 放り出されることに 良く似ているのである このことはつまり… ああ 飲み干してしまった
森の途中で 木の実を 拾っている うちに たくさんの 切なさを 知った 指の先で 転がす ようにして また 見つけて しまうのだ ドングリを
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