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おやすみなさい あまり うまく 伝えられないけれど あなたの一日は わたしの一日と 同じ息をしていました それが分かるから こんなふうに 素直に あなたに 言える おやすみなさい
“「詩の礫」November 2017” / 11月の作品を集めました
あなたは あなたを 眠らせて わたしは わたしを 眠らせて そうして あなたは あなたを わたしは わたしを しずかに 揺らして あなたも わたしも ゆりかご ゆりかご
もう一度 分かり合いたい 決して 許されないことだと 分かっているから だから 分かり合いたい つぶやきながら 流れていく 星のさびしさに
あなたのさびしさは 誰しも みんなが 抱えているもの だから わたしもさびしい
このあたりの カラスは 真冬の電線に止まったり 道路や田畑に降りたり やがて川原の 大きな木に集まり 一斉に風の吹く方向を 見たりしている 一斉に風の吹く方向を 見たりしている
そう簡単にいくもんか 電信柱につぶやいてみた 電線が風に鳴って 電線が風に鳴った
電車に 乗って 少しずつ 手帳に メモをしている どんなふうに 寂しさが 隣に そっと 座って くれようと しているのか を
朝の 冷たい水 顔と手を 洗って そっと 励まして くれる人がいる そんな気がした 誰もいないのに 鏡を見つめる ああ 僕がいた ほほえみを かわせば