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ありがとうございました おやすみなさい
たくさんの励ましをいただきました 共に 今を 未来を歩いている という気持ちで これからもみなさんに「詩の礫」を 届けてまいりたいと思います みなさんからの返球を そして 大切に受け止めてまいりたいと思います これからが正念場だと思っています これからもよろしくお願いいたします
7月20日に パリにて 授賞式がありました この度の受賞につきまして たくさんのメッセージを 本当に ありがとうございました すぐにご返答できなくて 申しわけありません 全て 大切に読ませていただきました 深く感謝いたしております
「詩の礫」 久しぶりに 連投いたしました 読んでくださり ありがとうございました
もしもし。 夜明けよ 来い
もしもし。 夜明けよ 来い
もしもし。 夜明けよ 来い
もしもし。 夜明けよ 来い
もしもし。 夜明けよ 来い
あなたは あなたよりも あなたなのです。
いつかの夕焼けに。 あなたを想うわたしです。
もしもし。 それは朝に。 正午に。 夕暮れに。 夜に。
ふるさとの山々を照らし出す
もうすぐあなたが 太平洋をまたぎこして
風が強く吹いてきた、 水平線が、いのちの火が、 灯るように明るくなった、
ああ 新しい海の凪。 潮風 出漁の時。 船のエンジンをかけて、 網を巻きなおして、 旗をたてて、 大漁を祈る人を誇りに想う。
こちらのあなたよ。 生まれるのだ。 新しい山の影だ。 かつてわたしはそれを見上げて、 季節の意味を知った。 春の歌を聞いた。 鳥のさえずりに耳をかたむけた。 空の深さを、 胸の奥まで吸い込んだ。 恋人やわが子の手を握った。
そちらのあなたよ。 新しい街の灯りだ。 わたしはそれに目を細めて 時間と都市の意味を知った。 幸せな人々の暮らしを願った。 ビルディングを総べる風の涼しさを。 眠るがいい。 半球。
詩の礫
山々から海のかなたから人生からやって来ます。
様々なこちらが光を放つとき 複雑なそちらはそれを失います。 多様な今が消えるとき 様々な今があふれ出します。
あなたは燃え上がるようにして
もしもし、こちらのあなたは。
あなたが消え入るとき、あなたは強烈に誕生します。
あなたがふと雲を赤く照らして夕焼けが終わることを告げるとき、
あなたが現れるとき、そちらのあなたはかくれます。
夜はかならず訪れる。 あなたが去ったことを了解して 暗闇が小さな水たまりの中を 足を濡らして歩いていきました。
水がゆっくりと流れていきます。 あなたはやがて眠りに落ちる幸せのときを それぞれの家の窓辺にもたらそうとします。
もしもし、そちらのあなたは。 夕食の支度に忙しい 一つ一つの台所では準備に一生懸命です。 あなたは人々の暮らしに微笑み 水のせせらぎに耳を澄まします。 またぎこす。 あなたは小川を置き去りにします。 そして光が駆けていくいまを。
あなたは世界を 照らし出す 発光そのものです。
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