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いよいよ ポレポレ東中野上映最終日 山田監督と 上映終了後 トークを行います 混雑が予想されますが どうか 足を お運びください〜
わたしは 本当のことをあなたに 伝えたくて 雲になり 風になり 鳥になり 花になり 道になり 影になり 花になり 小川になり 誰かの 口笛になり 洗われている 米粒の一つ一つになり 朝になり そして わたしに戻るのです 目が覚めるのです 母の懐かしい声です おはよう 晴天
靴の中に藁を詰めているうちに体の重さが 加速度的に減少していくことを知った僕らは 鉛筆を削りながら芯を尖らせるしかあるまい 何故なら 原稿用紙の真ん中から 蛍光塗料の海が溶け出してくるからだ
それでもまだ 鳥の影などひとつもないことも だから 陽の光が皮膚を撫でるとき 樹木は屹立を奪う 地図が輝く波に晒されるとき 鳥の巣は青空を失くす
台風が迫ってきてゐるね 僕たちの体の血の中に 」 「 僕の頭は惑星の裏側の藪で考えあぐねてゐるね 」
初めから終わりまで 昨日の夜は口を割らないだろう だから 鉛色の腹を見せて魚たちは反転する 静かに息をしながら 樹木は髪を逆立たせて人になるから
むしろ小さな林檎が木になったままで 何も比喩化しようとはしないということが 静かな風の吹く中ではっきりとしているじやなゐか