トップページ
詩
詩の礫
7月の15篇の詩
詩2015
エッセイ
ほんだなのまえではなしませんか
本棚の前でお会いしましょう
小さな窓を探して
いっしょに詩集を開きませんか~「毎日新聞」時評より~
エッセイ2014
エッセイ2013
エッセイ2012
ショートコラム
詩の読本
翻訳
Japanese
English
ムービー
こえのつぶて
プロフィール
facebook
twitter
検索:
投稿
あなたと 静けさを 育てつづけて いきたい あなたが静かに 涙を流していること わたしは知っている つもりです どうか 強がらないで ほしい
あなたの寂しさは あなたの 眼の奥にあります あなたの寂しさは あの空の かなたにあります あなたの孤独は この世界の この星の 孤独である 誰もいない 道がある 海がある 町がある
ただ会いたいだけなのに そのための理由を考えて 一つも見つからずにいる 風が吹いていった 思いついたような気がしたが さあっと通り過ぎた
想っています 空よりも 海よりも あなたよりも 空のことを 海のことを あなたのことを 広く 深く あなたらしく 風のように 雲のように
嘘をつくことは よくないこと そんなふうに あなたに言いながら そればかり ついている だから 眠る前に 静かに わたしは叱られるのです わたしに
恐い 眠れないかもしれない 闇の底で夢を拾いたまえ いつだって 眠るときは たった一人 かけがえのない孤独 静かな時ほど 夜は 闇を背負っている 無人の街 淋しさ ヒョウタンの花
風を部屋に閉じ込めました 涙ばかりがあふれてくるから これから燃えあがるような背中で 羽根を広げるところです
眠るときに 言葉なんかいらない 目を閉じる 沈黙だけが訪れる それを傍らに どこまでも沈んでいけばいいのだ 静寂の底へ 寂しい 本当は 夜を明かして 語り続けたいのだ 星と 笑って
黙っていると 沈黙は深くなる だから つぶやきはじめる 僕たちのおしゃべりには 終わりがない この世界から 風の音が ひとつも 止まないことと 同じように
孤独な日々は 孤独な日々を 忘れられない 孤独な日々に